「EAP(Employee Assistance Program)」とは、職場におけるメンタルヘルスサービスのことです。日本語に言いかえれば「従業員援助プログラム」と言えるでしょう。企業において、従業員一人ひとりの「心の健康」をサポートしていこうというサービスなのです。このシステムの始まりは、アメリカ。さすがメンタルヘルス先進国アメリカです。現在は、世界8カ国、103支部に広がっています。
現代日本でも、適応障害やうつ病など、ストレス性疾患を発症する方が年々増加しています。特に職場における、過度のストレスは心の健康に大きな影響を与えるということも、認識されるようになってきました。今では多くの方が、「心の健康とは崩れやすいもの」と理解しているのです。企業でも、精神的不調を訴える方が増加し、適応障害やうつ病と診断される人が多くなっていることを問題と考えるようになったのです。
このような状況をそのままにしておくと、企業の生産性にも多大な影響を与えてしまいます。企業としても大きな問題なのです。そんな企業側の危機感から生まれたのが「EAP」なのです。実際問題、一人の従業員が適応障害などのストレス性疾患と診断されれば、ある程度の期間、休職が必要。労働日数の損失となるのです。
場合によっては、ある期間休職後、退職というケースも考えられます。企業にとっては大きな損失なのです。このような状態まで、事態が進行しなくても、適応障害などの精神症状は、仕事の効率を大きくダウンさせてしまうのです。企業側の立場で考えてみると、やはり大きな経済的デメリットを背負うわけです。
そんな事態を未然に防ぐために、EAPを導入する企業は、少しずつ増えてきています。現在、日本でのEAPは、「健康管理センター」などという名称で、会社内部に設置されている企業が多いと言います。その内容は「従業員のメンタルヘルスサポート」を含んでいる場合も多く、内部型EAPの形態を取っているのです。EAPを取り入れている企業は、まだ三割程度。
ですが、米国EAP企業の日本支社が設立されたり、企業と病院が一体となってEAPに乗り出したりという動きが見られます。今後、ますますEAPは増加することでしょう。必要性も高まっているのです。
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